ライフアドバンテージの概念が変わる
今回紹介するのは20th ANNIVERSARY PACK 2nd WAVEよりこのカードです。
ぶつかり合う魂
速攻魔法
①:自分の攻撃表示モンスターが、そのモンスターより攻撃力が高い
相手の攻撃表示モンスターと戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。
その戦闘を行うモンスターの内、攻撃力が低いモンスターのコントローラーは、
500LPを払ってそのモンスターの攻撃力を
ダメージ計算時のみ500アップする事ができる。
その後、お互いがLPを払わなくなるまでこの効果を繰り返す。
その戦闘で発生するお互いの戦闘ダメージは0になり、
ダメージ計算後にその戦闘でモンスターを破壊された
プレイヤーのフィールドのカードは全て墓地へ送られる。
5D’sの153話のサブタイトルと同じカード名を持つ速攻魔法です。
5D’s最終話における不動遊星VSジャック・アトラスにおいて
最後の決め手となったジャンク・ウォリアーで
レッド・デーモンズ・ドラゴンを攻撃するシーンがイラストになっています。
このシーンはCGでカメラワークが目まぐるしく変化するので必見です。
その効果は自分の攻撃表示のモンスターが
自身より攻撃力の高い相手モンスターと戦闘するダメージ計算時に発動、
攻撃力の低い方のプレイヤーは500ポイントライフを払う事で
戦闘するモンスターの攻撃力を500上昇させる事が可能であり
これをお互いにライフが払わなくなるまで繰り返します。
そしてお互いにライフを払わなくなった時に改めてダメージ計算をし
戦闘ダメージを0にした上でモンスターを戦闘破壊された方のプレイヤーは
フィールドのカードを全て墓地に送られるというものです。
テキストだけだとよく分からないという人も多いと思いますが簡単に言えば
・お互いにライフを払いあって戦闘するモンスターを強化
・ライフを払うのをやめた方が負け
・負けた方はフィールドのカードを全て墓地に送る
こんな感じです。
なお補足として攻撃力が500以上離れている場合、再び攻撃力が低い方、
すなわち自分がライフを払う事となり、500、1000、1500と
攻撃力が相手モンスターを上回るまでライフを倍プッシュしていく事が可能な為、
ライフさえあれば攻撃力を大きく上回るモンスター相手でも戦闘破壊が可能です。
その性質上最終的にこちらの攻撃力が上回るまでライフを払える状況であるのならば
後は攻撃力の低いモンスターが用意できれば相手のフィールドを一掃可能です。
このカードの発動直後の戦闘ダメージこそ0になりますが
他のモンスターの攻撃による戦闘ダメージは問題なく通る為、
後続のモンスターがいればがら相手のフィールドをがら空きにした上で
直接攻撃を仕掛ける事が可能です。
また月鏡の盾を装備したモンスターに発動すれば例え相手のライフが上回っていても
最終的に相手モンスターに攻撃力で上回る為、ライフに関係なく一掃できます。
ライフアドバンテージの重要性を非常に高めてくれるカードです
ライフさえ払えるのであればどれだけ攻撃力の高いモンスターも戦闘破壊可能であり
その上で全体除去も出来るという凶悪な効果を持つカードとなります。
必然的にこのカードを有効に使うのであれば相手とのライフポイントの差、
すなわちライフアドバンテージで優位に立つ必要があります。
【アロマ】のようなライフ回復効果を持つデッキであれば
このカードの性能を十全に引き出す事ができるでしょう。
他にはジュラゲドもライフを回復しつつ
相手フィールドを一掃した後の攻撃要因になれるのでオススメです。
神の宣告やコズミックサイクロンなどライフコストが必要なカードも控えるべきでしょう。
遊戯王はライフアドバンテージは軽視されがちな風潮がありましたが
このカードはそんなライフアドバンテージに大きな利益を持たせてくれるカードであり
ライフアドバンテージの認識を真っ向から覆すポテンシャルを秘めています。
さて、上記までの説明はライフで上回っていたり月鏡の盾を装備していたりと
「基本的にこちらが戦闘で勝てる場合」に発動する事を前提にしたものでした。
では逆にライフなどの観点から見て「こちらが勝てない場合」ではどうなるでしょう?
当然その場合ではフィールドを一掃されてしまうのは自分の方となってしまい
そのような状況であれば発動するのは得策ではありません。
ただしこれは「相手がちゃんとライフを支払った場合」となります。
もし相手が戦闘で勝つためにライフを残り500になるまで支払わなければならず
星因士 シャムのようにバーン効果を持つカードをこちらが握っていたらどうでしょう?
その場合上手く相手が乗ってくれてライフを支払ってくれればデュエルに勝利可能です。
当然こちらが負けるとわかっているのにライフを倍プッシュしていけば
相手は「自分のライフを削る事が目的では?」と警戒する事になるでしょう。
もし上記のような展開を恐れた場合相手に残された選択肢はライフを支払うのをやめる、
つまりは最終的に勝てるにも拘わらず自分から勝負を降りる必要があり
その代償として自分フィールドのカードを犠牲にする必要があります。
それは本当にこちらがバーンカードを握っていれば英断ですが
それを逆手にとって別にバーンカードを持っていないにも関わらず
強気に攻めて相手に勝負を降りさせる事も出来る事を意味します。
上手く相手を騙せるかどうかはあなたのハッタリ能力にかかっています
いかにバーンカードを持っていると思い込ませるか、逆に持っていないと思い込ませるか
そういった「相手を騙す技術」が要求される事でしょう。
そして注意しなければいけないのは相手もこのハッタリが出来る事です
通常こちらが勝てる状況であれば相手はライフを払うのをすぐに中止するでしょう。
しかしもし負けると分かっているのに相手がライフを倍プッシュし続けたらどうしますか?
もしかしたら速攻のかかしのような防御カードでこちらの攻撃を防いだ後、
次のターンに希望皇ホープレイのようなカードで大逆転を狙ってくるかもしれません。
勿論それを逆手に取ったブラフかもしれません。
本当にこのままライフを払い続けていいかどうか決断する必要があります。
まさに勝負に乗るか、それとも降りるかの選択肢を相手に強いる事の出来る、
そして場合によっては逆にこちらが選択を迫られてしまうかもしれない
本当の意味でのギャンブルカードだと言えるでしょう。
自分こういうカード大好きです
あなたはこのカードを発動されたらどうしますか?