え?3枚積みしていいの?
今回紹介するのはザ・ダーク・イリュージョンよりこのカードです。
強欲で貪欲な壷
通常魔法
「強欲で貪欲な壺」は1ターンに1枚しか発動できない。
①:自分のデッキの上からカード10枚を裏側表示で除外して発動できる。
自分はデッキから2枚ドローする。
新しく登場した壷シリーズです。
強欲で謙虚な壷や貪欲で無欲な壷に続く複合壷シリーズの1つであり
もう名前通りに強欲な壷と貪欲な壷が合体したような見た目をしています。
強欲で謙虚な壷や貪欲で無欲な壷は裏表でかなりの2面性のある壷でしたが
このカードはなんていうかどっちの面も欲望丸出しですね。
その効果は1ターンに1度、デッキから2枚カードをドローするという
禁止カードである強欲な壷そのものな効果ですが豪快なのがその発動条件です。
なんと発動する為にはデッキから10枚裏側表示で除外する必要があります。
この手のドローカードにありがちな攻撃や特殊召喚に関する制約は一切なく、
ディスアドバンテージ無しに禁止カード級の効果を発揮する強力無比な効果ですが
この10枚除外という豪快な発動条件をどう捉えるかが重要なポイントとなってくるでしょう。
デッキから直接除外する為直接ディスアドバンテージに繋がるわけではありませんが
機械複製術や地獄の暴走召喚など「対象が3枚存在する事が重要なカード」を利用する場合
対象のカードが除外される可能性が高く、このカードを発動するのは危険です。
また「少数のキーカードをサーチカードで引っ張ってくる」デッキの場合にも
そのキーカードが除外されてしまった場合目も当てられない自体となるでしょう。
こういったデッキである場合このカードを発動するのはリスクを伴う必要がありますが
それが許容できるならば禁止カード級の効果を3枚積み出来る事なります。
ただし10枚除外ともなってくるとデッキ切れも考慮してくる必要があります。
もし3枚発動する場合30枚除外+6枚ドローというとんでもない数値となり
40枚のデッキであればなんらかの手段でカードをデッキに戻さない限り
そもそも3回発動する事すら不可能というトンデモカードです。
圧縮手段の多いデッキであれば1枚だけの発動であっても
デッキ切れの危険性が付きまとう自体にすらなりかねません。
もし3枚発動する事を考慮する場合デッキ枚数は50枚は欲しい所でしょう。
そういう意味ではデッキ枚数が多ければ多いほど使いやすいカードであり
「デッキ構築してたら予想以上にデッキ枚数が膨れ上がってしまった」という場合、
不必要なカードを削ってデッキ枚数を抑えていくのが今までの基本でしたが
このカードの登場により
「いっそ逆に強欲で貪欲な壷を3枚追加する」
という開き直った選択肢も考慮していいと思います。
10枚除外するという発動条件は何もデメリットばかりではありません。
裏側表示で除外する為基本的には除外されたカードの利用は難しいですが
原初の種やPSYフレームロード・Ωのように再利用が出来るカードも一部存在します。
またカオス・エンドや紅蓮魔獣 ダ・イーザ、魂吸収といった
除外したカード枚数を参照するカードであればその性能を強烈に引き出す事が可能です。
それ以外にも裏側表示で除外される場合自分だけがそのカードを確認する事が可能であり
それが10枚ともなれば無視できないレベルの情報アドバンテージとなってきます。
特にマッチ戦のように相手がこちらのデッキの中身をある程度把握している状態であれば
デッキに何が何枚残っているかという情報はより重要になってきます。
この様にデッキや使い方によっては強欲な壷よりも優秀なカードとして扱う事も可能です。
間違いなく強力なカードなのですが裏側表示で10枚除外という発動条件が絶妙で
最近のデッキでよく見かけるサーチカードを多用したり圧縮したりするデッキほど使い辛く
逆にスタンダードやメタビートなどの特定のキーカードに頼らないデッキであれば
その性能を発揮しやすいという非常に面白い1枚です。
「ま、ドローしてから考えるか」
という引いたカードをに身を任せるアンドレなあなたは3枚採用してはいかがでしょうか。
ちなみにこの台詞、私は歴代シリーズでもトップクラスに好きな台詞だったりします。